Point
  • 教育委員会は、未だに紙・FAX・電話が主流!
  • 提出書類はExcelの関数などではなくWordで自己計算!?
  • 都道府県への提出資料には、多くが押印必須!


以前の記事で自治体の「働き方改革」について、少しわたしの意見をご紹介させていただきました。

内容としては、IT技術のさらなる導入とそれによる効率化が急務というお話でした。



さて、今回は自治体から少し離れて教育委員会でのお話です。

最近わたしは全庁的なRPA導入を目指して様々な部署と話し合い、

業務フローを整理して、導入できそうか無理そうか判断しています。


で、先日教育委員会にお話を伺ったときに驚愕の事実を教えてもらったのです。

なんと、学校や県とのやり取りは、未だに紙・FAX・電話が主流だというのです。

ちょっと待ってください、今平成も終わって令和になろうとしているご時世ですよ??

しかも、もうすぐ学校の「ネットワーク強靭化」をやろうなんて言ってる部署がですよ?

そういうわけで、市町村と都道府県、それぞれがどうすればもっとIT化できるのか少し考えてみたいと思います。





スポンサードリンク





市町村がとるべき道


今回注目したい点は、以下の2点です。

  1. 学校(教育現場)との連絡手段
  2. 申請書類の自動化(ExcelやVBAの導入)

学校(教育現場)との連絡手段


今回教育委員会の職員と話す中で感じたのは、先生たちとの電話でのやりとりの多さです。

何度も打合せを中断され、スムーズに話し合いもさせてもらえないほど忙しい現場だと知りました。

その一番の原因が「電話」です。

電話って、堀江貴文さんもおっしゃっていたと思いますが、「相手を邪魔するものでしかない」んです。

なぜならば、ビジネス上の電話って100%相手への質問または依頼事ですし、

電話中は問答無用に相手の作業をストップさせますからね。


それに、先生方と話したくても授業や会議で日中はいないことがほとんどですし、

なかなか電話してもいないことが多いみたいなんです。

じゃあもう「ビジネスチャット」でいいじゃないかと。

LINEのようなものと想像してください。

伝えたいことは送っておきさえすれば、相手は後からいつでも確認できます。

たいていの話はメッセージで完結すると感じています。

メッセージなら電話と違ってログも残るので、同じことを聞く必要もありませんしね。


中には特定の問題のある生徒に関するナイーブな話もあるでしょう。

それをわざわざ学校から先生たちがやってきて話し合いをするそうなんです。

その移動時間、無駄ですよね?

ビジネスチャットなら離れた場所にいても瞬時に画面の前で話し合うことが可能です。

いわゆるリモート会議というやつですね。

いろんな面を考慮しても、ビジネスチャットで解決できると思うんです。


申請書類の自動化(ExcelやVBAの導入)


特に年度末や年度初めには大量の申請書類や調査書類があるそうです。

中には産休や育休、代理の先生たちの申請、非常勤講師の調査等…

とてつもない量の紙資料を提出する必要があります。

その都度市町村が関係書類を作成し、それも添付する必要があり、

もう処理が煩雑すぎて担当が可哀想なレベルでした。


そこで単純に考えたのは、「Excelの関数やVBAの利用」です。

複雑ではありますが、これが来たらこれを出すってものがちゃんと決まってるんです。

そのため、来た書類の種類・先生の名前・日付・備考などを入力するだけで

必要な書類が印刷されるような計算式やマクロを組んでしまえばいいと思いました。

非常勤講師の場合は年度ごとしか申請できない、といったことも日付をマクロで組んで出力できますので、

完成すれば少しは効率化が図れると考えています。



スポンサードリンク






都道府県がとるべき道


特に考えたのは、学校→市町村→都道府県の流れにおける提出書類の電子化です。

現在は多くが紙書類での提出なのですが、その最大の原因が印鑑文化です。

これだけテクノロジーが発達した今でも印鑑文化がいつまでも残っているんですね。


印鑑は、電子証明書があれば不要になります。

電子証明書なんてどこの誰が証明したかわかったもんじゃないという声がありそうですが、

証明書はしっかりした機関が証明してくれますし、

いつ誰が付与した証明書か後から追うこともできるため、

印鑑のようなアナログな物よりずっと厳格に処理が可能です。


ただ、電子証明書自体はすぐに使える環境がありますが、

学校・市町村・都道府県が連携する必要があるとなるとハードルは高いですね。

きっと電子化するのも数年後になってしまうでしょう。


また、調査物の中にはSUM関数で合計を出せば一発で終了するものを、

わざわざWord資料にして電卓を叩きながら入力する必要のある書類もありました。

はっきり言って時間の無駄です。

RPAやVBA、マクロを使う以前に、もっと簡単に効率化を図れるところがたくさんあると感じました。



スポンサードリンク





まとめ


RPAの話をしに行ったのに、あまりにデジタル化されていないためにそれ以前の問題でした。

Excelを使った自動化までは支援しようと思いますが、

来年度の学校のネットワーク強靭化を控えてこの状況には少しがっかりです。

学校以前に運営主体のデジタル化が急務だと感じました。