Point
- Windows7のサポートが2020年1月に終了
- Windows10への入れ替えが必須
- Windows10への入替方式や、「仮想デスクトップ」などの便利機能を紹介
多くの自治体では今、パソコンをWindows7から10に変更しているところだと思いますが、
2020年1月にとうとうWindows7のMicrosoftサポートが期限を迎えます。
それまでには全ての端末をWindows10にしないといけないわけで、
情報施策担当には骨の折れる話ですが、ここで
- どんなやり方があり、どんな影響があるのか
- Windows10にしてどんな機能があるのか
などを詳しくご紹介したいと思います。
目次
1. 入替方式
1-1. クリーンインストール方式
1-2. アップグレード方式
1-2-1. 引き継げないアプリ
1-2-2. Windows10Pro→Windows10Enterpriseへの変更方法
2. Windows10の便利機能
3. まとめ
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入替方式
主な以下のやり方は2通りです。
- クリーンインストール
- アップグレード
それぞれのメリット・デメリットや注意点を見ていきましょう。
クリーンインストール
メリット | イメージを1つ作って展開するだけなので、情報施策担当の作業が楽。 |
デメリット | すべてのアプリのインストールおよび設定をやり直す必要がある。 |
おそらく、アップグレードのデメリットを考えるとクリーンインストールが一般的なやり方になると思います。
しかし、対象の端末が少ないようならこちらの方が設定作業の手間も考慮するとよいでしょう。
アップグレード
メリット | ほとんどのアプリケーションやファイル等を引き継げるため、作業が必要ない。 |
デメリット | 引き継げないアプリがある。
Win7proは、Win10proにしかならない。つまり、Win7proからWin10Enterpriseへのアップグレードはできない。(簡単に変える方法を以下に記載。)
引き継いだアプリの起因で細かい不具合が発生する可能性があり、原因調査の切り分けが面倒。
|
※こちらは実際に行ったので少し長めにお伝えします。
正直こちらはあまりオススメできません。
デメリットにも書いたように、細かい不具合が発生する可能性があります。
わたしの場合、pdfファイルを右クリックすると画面がリセットされる現象が起きています。
なぜか複数のpdfファイルなら平気なのですが。。
切り分けのためにサービスやスタートアップの無効化等をしているうちに
ログインが永遠にできなくなってしまい、さらにセーフモードでの起動もできなくなり、
かなりハマってしまいました。(インストールメディアから修復セットアップで解決、右クリックは諦める)
このような事態になることもあるため、対象の端末が多い場合はやめましょう。
引き継げないアプリ
なお、わたしの自治体はあまり対象の端末がないため、
一部をアップグレードして対応を始めました。
例えばカスペルスキーのウイルス対策ソフトは引き継げないようでしたので、
一旦アンインストールが必要でした。
Windows10Pro→Windows10Enterpriseへの変更方法
また、デメリットと思われた「proはproにしかならない」現象ですが、
わたしの自治体ではEnterpriseで統一しているため、これでは管理上問題があります。
しかし調べてみると意外と簡単に解決できることがわかりました。
方法は、「Enterpriseのプロダクトキーに変更するだけ」です。
まずはproとしてアップグレードしてしまいます。
「Windows 10 Enterprise」にしっかりエディションがかわっています。
この後再起動なども特に必要ありませんでした。
アップグレード後にエディションが「pro」になっていますが、
こちらの画面で「プロダクトキーを変更します」を選択します。
KMS クライアント セットアップ キー
LGWAN系の端末でしたら、LGWAN系ネットワークに認証用のサーバを立ててると思います。
基本的にはこちらの「KMSクライアントセットアップキー」が使えるはずです。
KMS クライアント セットアップ キー
プロダクトキーを変えるとあら不思議。
「Windows 10 Enterprise」にしっかりエディションがかわっています。
この後再起動なども特に必要ありませんでした。
Windows10の便利機能
さて、pdf右クリック問題やカスペルスキーが引き継げないなどの問題はあったものの、
しっかりWindows10を使える環境になりました。
色々と触っていて特に自治体の皆さんにオススメしたいのが「仮想デスクトップ」機能です。
さきの「ネットワーク強靭化」に伴いネットワークが3つに分割されましたが、
多くの自治体ではリモートデスクトップやリモートAppsを利用していると思います。
そんな時に非常に便利なのがこの「仮想デスクトップ」機能なのです。
どんなところが便利かというと、
四本指でタッチパッドを左右にスライドさせると簡単に仮想デスクトップを変えられます。
つまり、異なる2つの仮想デスクトップに、残り2系統のリモートデスクトップやリモートAppsを開いておけば簡単に切り替えることができます。
いちいち全画面表示を小さくして、[Alt]+[Tab]でアプリ切替をする必要がないのです。
Windows10のタッチパッドをうまく使いこなせば作業効率化が図れそうですね。
さて、お気づきかもしれませんが、以上の話はノートパソコンでの便利機能です。
デスクトップではできないのかと言われると、残念ながらノートのように軽快に切替はできません。
[Windows]+[Tab]+[←/→]で仮想デスクトップの切替はできますが、
リモートデスクトップの全画面表示に至っては、リモート側のコマンドになってしまうようで全く使えませんでした。
回避方法として、以下のようにキーコマンドの実行先を変更できるのがせめてもの救いですが、
リモートデスクトップ先のサーバ上での作業等で不便になるので一長一短ですね。
デスクトップの場合はBluetoothやUSBで接続できる外付けマウスパッドを使うのもいいでしょう。
※設定保存は、[全般]タブにてできます。
もう少し触ってみて、Windows10のことをもっと自治体の皆さんに紹介できればと思います。
まとめ
長々とお話しましたが、Windows10になってMacのようにタッチパッド操作ができるようになり、
非常に便利ではあります。
Store経由でしかインストールできないアプリがあるなど自治体にはとても不便な面もありますが、
もう少し触ってみて、Windows10のことをもっと自治体の皆さんに紹介できればと思います。
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