公務員というのは、パソコンに関しては素人集団である。

元SEのわたしから見ると、どうしてそんなエラーの理由がわからないのか?なんて思ってしまうのだが、

今回ばかりは少しわかりにくいメッセージに出会ってしまったのでその記録を残そうと思う。



その日、先輩職員から突然の問い合わせを受けた。

Windowsのパソコンで、フォルダを右クリック→「送る」→「圧縮された (ZIP) フォルダー」

といういつもの見慣れた作業を行っていたところ、こんなエラー画面になったそうだ。


「ファイルが見つからないか、読み取りのアクセス許可がありません」

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その先輩職員に関していうと、これまた元プログラマーでパソコンに全然詳しくないわけではない。

なかなか問い合わせてくるのも珍しい人だったのだが、こればっかりは本当に難しい原因だった。

結局原因は、ファイル名(およびパス)が長過ぎることだったのだ。



最初は文字通りアクセス権がないと考えた。

しかしフォルダはプロファイル内のデスクトップにある。

つまり、全権限がある場所にフォルダあったので、アクセス権がないわけがないのだ。

実際、プロパティを参照してみても権限はちゃんとあるのだ。



アクセス権はフルコントロール権限で問題がないことがわかったが、

続いてフォルダの中のファイルやフォルダがいくつかあったので、個々にはできるのか試してみた。

するとどうだろう。

あるファイルやフォルダはzipにできるが、あるフォルダやファイルはzipにできないことがわかった。

権限は一緒なので、原因は他のなにかである。

パッと見て気づくのは、名前の長さであった。

十数文字どころではない、数十文字単位の名前になっていたのだ。

この文字列をF2を押して名前を一文字にすると、さっきまでできなかったフォルダがあっという間にzipにできてしまったのだ。

こんなにわかりにくいエラーメッセージがあるとはさすがWindowsである。

調べてみると、パスも含めてファイル名は256文字以内にしなければzipにできなくなってしまうらしい。

なんだかよくわからないが、とりあえず同じエラーが出た際は、名前の長さを疑ってみるのも解決策になる。