わたしの自治体では、庁舎や支所を含め、すべてBUFFALOのアクセスポイントで職員にパソコンを使ってもらっています。

無線環境で度々発生するのが、通信切断です。

正直公務員の電算担当が最も苦労するのがネットワーク障害だと思います。

同じ通信切断でも、一概にこれという原因を挙げるのは難しく、様々な検証が必要な上、目に見えない世界なのでハマるとめちゃめちゃ時間がかかってしまいます。

そこで本日はわたしの実体験を元にネットワークに関する問題や原因などをまとめてご紹介したいと思います。


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2.4GHz帯から5GHz帯の帯域に変えてみる

恐らく最も簡単な方法がこれです。

たいていのBUFFALOのアクセスポイントが2.4GHzと5GHzの帯域を備えています。

2.4GHzはIEEE802.11g5GHzはIEEE802.11aと表示されていることが多いです。

2.4GHz帯の電波は、障害物などに強い半面、様々な製品で利用されている帯域のため混戦しやすいです。

対して5GHz帯の電波は、障害物に弱くAPと子機の距離が長いと電波が弱くなってしまうデメリットがあるものの、非常に安定した高速通信が可能です。

まずは電波が遅い、よく切れると職員に言われた際は、端末側でキャッチする電波の切替を行ってみましょう。


ファームウェア・ドライバを更新する

続いては、アクセスポイントのファームウェア更新と子機のドライバ更新です。

頻度はそれほど高くありませんが、この更新で通信が安定することがあります。

帯域を換えてもダメな時に試したい方法です。

<参考サイト>


無線子機を換える

こちらはだいぶ当たり前な話になりますが、端末の無線子機事態が原因になっている可能性があります。

特定の端末のみ頻繁に遅くなったり通信が切れる場合はたいていこれです。

アクセスポイントは新しいのに無線子機が古くて本来の能力を発揮できず通信遅延や切断だ発生する場合もありますので、

そんな時は端末側の子機を新しいものに換えてみましょう。


ウイルス対策ソフトを止めてみる

わたしの自治体で頻発していたのがこちらです。

端末を利用していると突然通信が切断されるという不具合でした。

端末の再起動で改善されるのはわかっていたのですが、お客様に証明等を発行する端末で発生していたので悠長なことはしてられませんでした。

この事象で不可解なのが、同じ場所にある複数の端末で全く同じ作業をしても切断される端末とされない端末がキレイに二分されることでした。

最初は端末の問題だと思っていたのですが、接続するアクセスポイントや無線子機を変更しても全く改善されませんでした。

発生し始めたのがちょうどウイルス対策ソフトをウイルスバスターからカスペルスキーに変更したタイミングでしたのでそちらを疑ってみることにしました。

そしてカスペルスキーのプロセスを停止すると、なんと通信切断が発生しなくなったのです。

こちらについてカスペルスキーに問い合わせたところ、

どのサービスが起動している時に起きるか1つ1つ検証してほしいと言われました。

しかし、言われたことはすべてやったのに原因を特定することはできませんでした。

問い合わせても同じことを無限ループで言われ時間だけがかかる悪循環でしたので、止む無く無線から有線接続にすることで解決したのでした。

なんだかモヤモヤが晴れませんが、もし同じ事象で解決できた方がいらっしゃれば是非解決方法を教えていただいたいところです。


1時間毎に切れる時は「キー更新間隔」を0にしてみる

こちらが最も苦労した末にわかった解決方法です。

わたしの自治体では個人番号利用系ネットワークをVDIで運用しています。

リモートでサーバ上にある仮想端末を使っている状態ですので、

端末のリソースはほぼ使わなくて済むのですが、

ネットワークが切断されてしまうと全く利用できなくなってしまいます。

こちらも特定の部署でネットワーク切断が頻発しており、

上記の対応をすべて行っても解決できなかったため途方にくれていまいた。

特定の部署のすべての端末が切れるわけではない、というのが一層事態を難しくしていたのですが、

統計から見るとなんのことはない話だったのです。

発生している部署の職員に協力してもらい、誰の端末が何時何分に切断されるか表にしてもらいました。

すると、約1時間おきに切断されていることがわかりました。

1時間おきに何かを更新しているのでは?と考えて色々調べていると、

BUFFALOのアクセスポイントの設定で「キー更新間隔」が60分に設定されているのを発見しました。

BUFFALOの公式サイトを参照し、こちらを0分にすることが解決方法の1つとして掲載されていましたので試してみることにしました。

すると通信切断はぱたっと止み、数ヶ月悩んでいた問題をようやく解決することができたのです。




いかがでしたでしょう。

公務員は素人が電算担当をしている自治体が大半だと思います。

コマンドプロンプトでネットワーク状況をある程度見れる人間はもう少し原因の切り分けが簡単にできると思いますが、

全く何をすればいいのかわからない際はこのようなことを試してはいかがでしょう。